HSKについて詳しく解説!

中国語学習者が増えるにつれて、HSK(中国語標準試験)への注目も集まっています。はじめてHSKを受験してみようと思っている人、どの級から受けていいかわからない人、先生からHSKを勧められているけどいまいち内容がわからない人、必見です!今回は、HSKについて詳しく解説していきます!

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1、HSKって何?

HSKは、中国語の汉语水平考试のピンインの頭文字をとってよばれている中国語試験のことです。日本語で正式には中国語標準試験といいます。このHSKは中国政府教育部直属の機関である孔子学院総部と国家漢務が主催しており、中国政府が認定する資格となります。そのため、成績は中国国内だけでなく、日本や世界中で公的証明として活用できます。

世界各国で受験可能で、875か所以上、118か国と地域で実施されているようです。日本でもHSKを受験する人の数が増えています。2018年度は30,000人を超えています。今では、中国語検定と並びとってもメジャーな試験といえます。

中国語学習者ならば、一度は受験してもよい試験ですね。というのも、1級から6級(7級~9級の高級もある)までレベルは分かれていますが、自分が何点取れたのかがわかる試験なのです。ですので、TOEICやTOEFLのように何度か受験して自分の今の中国語力を把握するのにも役立ちます。また、入試や就職にも役立つといわれています。例えば、中国の一流大学に留学したい人は、HSK5級以上の中国語が求められたりします。中国政府公認の資格ですので、中国国内の就職にも活用できます。また、日本でもAO入試などの大学入試や、ビジネスの場でも認められる資格です。グローバル化が加速し、中国に工場や、取引先がある会社も多いのではないでしょうか。現在、幅広く活用できる資格として、認められています。

HSK公式ホームページ日本版はこちら
HSK公式ホームページ中国版はこちら※日本版とは全く違うホームページになります

2、HSKは過去に改定されてきた

HSKは1990年に中国国内ではじめて実施され、翌1991年から世界各国で実施されるようになりました。HSKは、主に中国に留学してきた外国人のために開発された試験で、難易度の高いものでした。例えば、中国に留学した外国人が入学した留学生本科で、HSK何級以上取得しないと卒業させてもらえないなど、進級条件にもなっていました。

2010年に、中国国内外の中国語学習者にとってより役立つ中国語検定試験に改善するため、国際的なコミュニケーション言語テストが研究開発され、当時は「新HSK」とよばれていました。難易度を絞っていくのではなく、その幅を広げ、各段階での学習者のニーズを満たすことを目的として作られ、実際のコミュニケーションで使用する会話形式や問題、リスニング、スピーキング能力、読解能力などに測定の重点をおいた実用的な試験となっています。

さらに、中国では2022年、日本では2024年にHSK7級~9級の試験が本格導入されました。それまで1級~6級しかなかった試験が、6級以上のさらにレベルの高い7級~9級が設定されました。これは、中国語を専門に仕事をしている人や、中国の大学院で研究している人などかなり高レベルな人を対象にした試験となります。

3、HSKの各級レベルと中検との違い

現在のHSKは一番低いレベルが1級、高いレベルが7級~9級の高級試験です。それぞれに求められる中国語能力が定められ、上級の6級受験レベルでは5000語以上の語彙が必要です。1級では、週に数時間半年くらい勉強した人が受験する程度のレベルです。2級では、週に数時間1年くらい勉強した人が受験するレベルです。3級は基本的なコミュニケーションをとることのできるレベル、4級は日常会話ができる程度、このあたりまでが初級から中級です。5級は新聞、雑誌、テレビのニュースを鑑賞することができる程度、6級は中国語をスムーズに聞き、自分の意見を流暢に表現できるレベルです。このあたりは、中級から上級です。さらに7級以上になると研究分野や中国語を専門に仕事をしているレベルにまで上がり、中国語で深いテーマの討論ができるレベルになります。

レベル求められる能力
上級~超上級7級~9級中国語で社会生活、学術研究などの分野の複雑な話題について、
規範的かつ適切な社会的コミュニケーションができる。
様々なテーマやジャンルの複雑な言語資料を理解し、
深い交流と討論を行うことができる。
中級~上級6級中国語の情報をスムーズに読んだり聞いたりすることができ、
会話や文章により、自分の見解を流暢に表現することができる。
中級5級中国語の新聞・雑誌を読んだり、中国語のテレビや映画を鑑賞することができ、
中国語を用いて比較的整ったスピーチを行うことができる。
初中級4級中国語を用いて広範囲の話題について会話ができ、
中国語を母国語とする相手と比較的流暢にコミュニケーションをとることができる。
初中級3級生活・学習・仕事などの場面で基本的なコミュニケーションをとることができ、
中国旅行の際にも大部分のことに対応できる。
初級2級中国語を用いた簡単な日常会話を行うことができ、
初級中国語優秀レベルに到達している。大学の第二外国語における第一年度履修程度。
基礎1級中国語の非常に簡単な単語とフレーズを理解、使用することができる。
大学の第二外国語における第一年度前期履修程度。

ただし、HSK5級と6級では大きく差があり、6級を合格する壁が高いという人もいます。5級の語彙は2500程度、6級は一気に倍になり5000語程度ですので、文法や単語の選択問題なども急にハイレベルになります。例えば中国語を大学で第一言語として選択して、2年以上勉強している人は、1級から受験しなくても、4級や5級にチャレンジしてもよいと思います。また、すでに中国に留学経験があったり、駐在経験があったり、中国語に慣れ親しんでいる人は、6級から受験してもよいですね。ちなみに、自分の今の中国語がどのレベルかわかないという人は、HSKのホームページに無料の「レベルチェック」テストがありますので、そちらを活用してみてください。参考までに日本で行われている中国語検定試験とのレベル比較も掲載しておきます。 レベルチェックテストはこちら

中検(中国語検定試験)との違いですが、まず各級のレベルが違います。だいたい、HSKの級6級が中検の2級から準1級に相当します(以下表を参照)。ですので、中検1級取得者は数少ないですし、数ある試験の中でも「超」といってよいほど難関です。また、HSKにはない日本語訳の問題も出題されますし、問題数はHSKに比べて少ないです。特に、長文読解の問題数はHSKに比べてとても少ないです。文章を読み取るというよりも、単語力がかなり問われる問題が多いようです。しかも、受験回数は1年に3回のみですので、しっかりと対策をして各級の合格を目指す必要があるのが中検です。中検とHSKの試験のどちらを受験するか迷っている人は以下の記事もぜひ参考にしてくださいね。

中国語検定試験のホームページより抜粋
中国語検定とHSKどちらを受験すべき?

4、HSKの受験について

HSKは、毎月どこかしらの都道府県で試験が実施されています(2026年10月のみ試験は実施されません)。現在はオンライン受験可能な級もありますので、まずは試験を受けてみたいと思ったら、受験日と申し込み締め切り日を確認し、その試験で自分の住んでいる近くの都道府県で試験を実施していないかを調べてみましょう。また、HSK5級までしか実施していない場合もありますので、注意が必要です。ちなみに、HSK7級以上は年に2回しか試験は実施されません。

2026年 HSK試験年間スケジュール

試験日申込締切日備考
3月29日(日)2月28日まで北海道、宮城、埼玉、千葉、東京、神奈川、
静岡、愛知、京都、大阪(定員)、兵庫、奈良、
岡山、広島、福岡、沖縄
※2級~5級のみ実施
岩手、長野、徳島
4月11日(土)3月11日まで東京
※2級~5級のみ実施
山形、富山、和歌山
5月9日(土)4月9日まで東京
※HSK7級~9級実施
5月17日(日)4月17日まで北海道、宮城、埼玉、千葉、神奈川、
愛知、京都、大阪、福岡
※2級~5級のみ実施
青森、茨城、福井、島根、宮崎
6月13日(土)5月13日まで栃木、東京、新潟、石川、大阪、長崎、熊本、沖縄
※2級~5級のみ実施
福島、三重、愛媛
7月18日(土)6月18日まで北海道、宮城、埼玉、千葉、東京、神奈川、
山梨、愛知、京都、大阪、兵庫、奈良、広島(福山)、福岡、大分
※2級~5級のみ実施
秋田、香川
8月23日(日)7月23日まで北海道(旭川)、群馬、東京、大阪(定員)、鹿児島
※2級~5級のみ実施
山形、岐阜、滋賀、山口、高知、佐賀
9月13日(日)8月13日まで北海道、宮城、埼玉、千葉、東京、神奈川、
静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、福岡、沖縄
※2級~5級のみ実施
岩手、富山、長野、徳島
11月7日(土)10月7日まで東京、新潟、長崎
※2級~5級のみ実施
青森、福島、福井、三重、和歌山、鳥取、愛媛、宮崎
11月22日(日)10月22日までHSK7級~9級実施
東京
12月13日(日)11月13日まで北海道、宮城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、
神奈川、石川、山梨、静岡、愛知、京都、大阪(定員)、
兵庫、奈良、岡山、広島(福山)、福岡、熊本、大分、沖縄
※2級~5級のみ実施
秋田、茨城、香川
※試験日と締切日、及び会場の都道府県につきましては、ご自身で再度公式HPからご確認をお願いいたします。(公式HPはこちら)。HSK運営側による急な会場変更や上記の記述誤りによる問題及びトラブルにつきましては、一切当サイトは責任を負いかねますことをご了承ください。

    

HSKの受験料

HSKの受験料については、2023年5月より変更となりました。以前より値上がりしています。すべて税込みの値段です。確認しておきましょう。
1級 3,850円
2級 5,060円
3級 6,600円
4級 7,920円
5級 9,900円
6級 115,50円
7級~9級 37,400円

     

申し込み方法と通知の流れ

申し込み方法は、オンラインか郵送かで選択できます。申し込み完了や支払いまでの流れは、画面の案内通りに行えばとても簡単です。事前に、HSKの公式HPから自身のアカウントを登録しておくとさらにスムーズです。また、顔写真も必要になりますので、準備をしておきましょう。

①HSK公式HPにアクセス(こちら
②「受験する」をクリック
③右上の「マイページ」からログイン
マイページのない人は登録が必要
④受験日を選択
⑤受験の階級と会場を選択
(※注1)以下のような画面が出てきます。
⑥本人情報など必要な情報を入力 顔写真が必要
⑦受験料の払い込み(クレジットやコンビニなど)
(※注1)受験級、受験地などを選択していくだけで簡単申し込みができます
申込時の操作画面

試験までの流れ

①受験2か月前 申し込み

②締め切り受験1か月前 締め切り

③受験日1週間前 受験票ダウンロード

④受験日前日 持ち物など確認

⑤受験日 試験実施

⑥試験1か月後 ネット上で結果通知

⑦試験2か月後 点数の通知表
合格通知の例

HSKの配点や試験時間の詳細、当日の持ち物など詳しく知りたい方は以下の記事をチェック!

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Notice

【特別配慮の必要な方について】耳に障害があるなど特別な配慮を有する場合は、「特別配慮申請」を事務局に申請することが可能です。すべての審査が通るわけではないようですが、事前の申し込みで委員会が協議の上必要だと判断した場合は、特別に席が移動できたりします。障害者手帳や医師の診断書、または関連する資料の提出が必要です。

5、HSKの試験の概要と各級の内容

HSKは中国の試験ですので、試験の説明や設問はすべて中国語です。ですので、過去問をしっかりとみて、当日慌てないようにしましょう。

配点、スコア 合格基準
1級 聞き取り15分(100点)、読解17分(100点) 120点/200点
2級 聞き取り25分(100点)、読解22分(100点) 120点/200点
3級 聞き取り35分(100点)、読解30分(100点)、作文15分(100点) 180点/300点
4級 聞き取り30分(100点)、読解40分(100点)、作文25分(100点) 180点/300点
5級 聞き取り30分(100点)、読解45分(100点)、作文40分(100点) 180点/300点
6級 聞き取り35分(100点)、読解50分(100点)、作文45分(100点)※作文は10分は問題黙読、35分は要約 180点/300点
7級 聞き取り30分(100点)、読解60分(100点)、作文55分(100点)、翻訳41分(100点)、口頭試験24分(100点)7級315点~349点
8級350~389点
9級390点以上

     

各級の内容

【HSK1級】

HSK1級は、人の呼び名、自己紹介、時間や曜日、天気、交通網など、日常生活で使う基本的な中国語が出てきます。問題数もかなり少ないですので、落ち着いて問題と向き合えば大丈夫です!(各形式表はHSKホームページより抜粋)

HSK1級についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をチェック!

HSK1級に合格する勉強法

     

【HSK2級】

HSK2級では、呼び名、感謝の表し方、量詞、日時の表し方、距離の表し方、買い物、運動など日常的な表現として使う単語と、意見、比較、原因となる解釈などが主に出題されます。また、簡単な語順を問う問題もあります。1級よりも出題文が少し長くなります。

HSK2級についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をチェック!

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【HSK3級】

HSK3級は、1級と2級の内容に加え、要求に対する返答、比較、選択、感情表現、程度の表現などが入ってきます。また、単語を並びかえる作文も入ってきます。リスニングも会話形式となり、1級と2級に比べると少しレベルアップしたものとなっています。

HSK3級についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をチェック!

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【HSK4級】

HSK4級は、リスニングの放送回数が1回になるほか、簡単な文章読解問題も入ってきます。作文もあります。読解の時間も長くなっているので、じっくり考えていると時間が足りなくなるかもしれません。

HSK4級についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をチェック!

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【HSK5級】

HSK5級は、これまでとは問題形式も違ってきます。明らかに、出題される文の中国語の量が多くなりますし、読解もたくさん出てきます。基礎がしっかりしていないといけませんね。構文なども覚えておく必要があります。また、作文は自由作文が入ってきます。ただし、単語数は2500ですので、6級を目指している人にとっては出てくる中国語の語彙はそれほど難しくないとかもしれません。

HSK5級についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をチェック!

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【HSK6級】

HSK6級は、語彙も、文法も、単語も、作文も、問われる内容も複雑化し、さらにレベルアップします。5級を合格したからすぐに6級に合格するというわけにはいきません。HSKでは一番レベルの高い試験となりますので、レベルは幅広いですが、難しい問題もたくさんあります。文法や単語の穴埋め問題も類語が出題されますし、作文もこれまでと全く違い、10分間の黙読後に、自分で文章を要約しなければなりません。基礎+例外などの応用も知っていないと解けないですね。時間も長くなりますし、問題数も多いですので、時間との闘いもあります。

HSK6級についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をチェック!

HSK6級に合格する勉強法

6、HSK受験者の声

はじめは趣味で中国語を勉強していました。HSK6級を取得したくて、本格的に勉強しはじめました。今の仕事ではあまり使いませんが、ときどきある中国の取引先との打ち合わせなどで役に立てればと思います。はじめはHSK5級を受験し合格しましたが、リスニングに苦手意識があり、5級から6級の壁を越えるのに苦労しました。しかし、過去問などしっかりと対策をしていれば、最高級の6級も合格できます!試験問題も多いので、問題慣れはしておいた方がよいです。時間との闘いということもあります。


中国に駐在しており、そのときに中国で受験しました。日本に帰国するまでにHSK6級を取得したかったので、短期間での中国語力アップが必要だと思い、中国人の先生に家庭教師をしてもらいました。HSK6級はレベルも高いですし、どうにか300点中180点に届くようにと毎日何時間も勉強しました。しかし、受験してみて、結局大切なのは基礎だということがわかりました。文法や、単語力もそうですし、試験のテクニックや傾向は過去問を解けばわかりますが、基本的な文法や助詞、接続詞などの構文をしっかりおさえておけば、作文などにも役立ちました。

7、HSKの教材紹介

HSKには、様々な教材があります。ただし、日本で受験するのと、中国で受験するのでは、手に入る教材も違ってきます。実は、とってもおすすめな教材が中国からの輸入しなければいけない場合もあります。今回は、日本で手に入る教材を紹介します。日本でも、最近はHSKがメジャーな試験となってきたため、比較的良い教材が多数出版されています。

例えば、こちらの教材です。1級から4級に出題されるであろう基本単語が掲載されています。3級だけを受験したい人でも、基礎を振り返ることができますし、4級のための勉強もできます。語彙力はもちろんあった方がよいので、1級を受験する人にもおすすめですよ! 

こちらの教材は、HSK公式の過去問題集です。日本で詳しく解説もついていたり、試験の当日の流れについても掲載されており、1冊あると安心できます。シリーズですので、他の級の問題集もあります。

こちらの教材もシリーズです。発音、会話、文法の基礎がたっぷりと解説され、参考書になります。こちらは、中級、上級、超上級もありますので、自分のレベルによって練習をしたり、分からないところはこの本をみて振り返ることもできます。

8、まとめ

さて、これからHSKを受験するみなさん。まずは、HSKがどのような試験かを理解することができましたでしょうか。自分のレベルにあった級を受験するのもよいですし、高いレベルにチャレンジすることも良いでしょう。HSKの勉強法については、別の記事で掲載しておりますので、そちらをチェックしてください!


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