TECC中国語コミュニケーション能力検定について詳しく解説!
今回は、中国語コミュニケーション能力検定通称TECC(テック)について解説してきます。日本で受験ができる中国語の試験や資格は、例えば中国語検定(中検)、HSK(中国語標準試験)、通訳案内士、医療通訳士などありますが、今回はTECCについてご紹介します。他の試験に比べるとコミュニケーションや実践力を重視した試験ですので、今の自分の実力を測るにはよい試験だと思います!
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もくじ
1、TECC中国語コミュニケーション能力検定とは
2、TECCのレベルとスコアについて
3、TECCの特徴と受験のメリット
4、TECCの受験に関すること
5、TECCの問題形式
6、TECCの問題例
7、TECCの勉強法
8、教材の紹介
1、TECC中国語コミュニケーション能力検定とは
TECCは(Test of Communicative Chinese)の略料で、中国語コミュニケーション能力検定のことです。HSKや中検に比べて、中国語のコミュニケーション能力を図ることができる試験です。中国語コミュニケーション協会に事務局がありますが、実際の実施運営は株式会社空間概念研究所が行っているようです。
中国語の試験の中では珍しい、1000点満点スコア方式を採用しており、合否はありません。ですので、自分の実力を何度も試すことができます。内容は、リスニングとリーディングに分かれており、知識だけでなく、日常シーンやビジネスシーンでよく使われる中国語が出題されます。
2021年6月よりオンラインでの試験に移行されました。以前は全国に会場を設け試験を行っていましたが、今では自宅で試験を受けることができます。
□1000点スコア
□試験項目はリスニングとリーディング
□実践力、コミュニケーションを図る
□オンライン受験
この試験は、高校生や大学生よりも社会人の受験者の方が多いようです。より実践的に中国語を運用する能力を正確に判断できる試験ではないでしょうか。
2、TECCのレベルとスコアについて
TECCのスコアは、以下のような目安となっています。TECCは、中国語初心者から上級者までが試験を受験することができます。例えば、スコア0~249は日常生活の基本的な単語が分かるレベル、600点以上は中国語関連の仕事に従事することのできるレベル、700点以上は海外に赴任できるレベル、900以上は中国語の専門家として働くことのできるレベルです。
それでは、他の中国語試験とレベルを比べてみましょう。ちなみに、以下の表の「B-TECC」とは、同協会で実施されている「ベーシックTECC」のことです。つまり、初級者向けのTECC試験のことで、スコアは490点満点です。
TECC379点までがHSK2級や中検準4級といった基礎レベル、TECC549点までがHSK4級や中検3級の初級レベル、TECC799点までがHSK6級や中検2級や準1級レベル、TECC1000点までが中検1級レベルとなります。
3、TCEEの特徴と受験のメリット
TECCの特徴は、やはり実践力を図ることができる試験であるということです。ですので、社会人で中国語を使う必要のある人の受験数が多いのだと思います。TECC600点程度(HSK5級くらい、中検2級くらい)を取得できると、職場で中国語を使って仕事ができるレベルです。ですので、もちろん履歴書にも書くことができます。
自分の実力を試すために受験するのもよいですが、仕事で中国語を使うことができることを証明したい場合は、TECC600点以上を目指しましょう。出てくる単語は中検1級に比べるとそれほど難しくありません。ただし、会話文のリスニングは内容が複雑でわかりづらく、選択肢も難しい問題もありますので、日々中国語を聞きなれていないと解くことができません。
4、TECCの受験に関すること
TECCは、の受験に関する情報は以下の通りです。以前は全国に会場を設けていましたが、今はオンライン受験に移行しているので、注意が必要です。
■試験日:1年2回、6月と12月
※申し込み締め切りは2~1か月前にホームページでチャックしましょう。
■申し込み:インターネットでのみ申し込み可(マイページ作成※以下)
■受験料:7,590円
■オンライン受験:カメラ付きのPCもしくはタブレットが必要(顔認証のため)
■試験準備:試験までに「受験環境の確認」サイトで、ネット状況を確認する必要があります。また、試験当日の注意点の動画もホームページにアップされているので、そちらもチェックしておきましょう
■試験当日:験開始時間は10:30です (80分間)
リスニング35分、リーディング45分、マークシート方式、全140問
■試験結果:受験日より1か月後に認定証をネット上で確認できます
※PDFで自分の認定証をダウンロードする
5、TCEEの問題形式
TECCは、前半部分はリスニング、後半はリーディングです。問題形式はシンプルですが、問題数は比較的多いです。回答はマークシートです。全部で140問です。例えば、リーディングは70問45分ですので、1問に対して38秒で解いていかないと間に合いません。レベルが低い問題から高い問題までありますので、はじめの方の問題はミスなくすいすいと時間をかけずに解いていきましょう。
リスニング1⃣ | 基本数量問題(10問) 時間や単位など数字を使った表現 |
リスニング2⃣ | 写真問題(20問) 読まれる内容にあったイラストや写真を選択 |
リスニング3⃣ | 会話形成問題(20問) 2人の会話に続く言葉を選択 |
リスニング4⃣ | 会話散文問題(20問) 会話や長文の内容に対する問いへの回答 |
リーディング1⃣ | 語順問題(10問) 与えられた語句が文中のどの位置に入るかを選択 |
リーディング2⃣ | 穴埋め問題(20問) 文中の( )内に入る語句を選択 |
リーディング3⃣ | 語釈問題(20問) 文中の下線部の語句とほぼ同じ意味になるよう語句を選択 |
リーディング4⃣ | 読解問題(20問) 長文を読み、その内容に対する設問への回答 |
6、TECCの問題例
少し、TECCの問題をご紹介します。
リスニング1⃣では、日付、時間、電話番号、長さの単位、分数、百分率など日常会話でよく使われる表現が出題されます。数字だけでなく、お金、重さの田になど、数字として出てくるものはすべて言い方を知っていなければ解くことができません。
リスニング2⃣では、イラスト写真問題です。絵や写真にある状況を、正確に聞き取る必要があります。選択肢の中には似たような写真やイラストもありますので、引っ掛け問題などにも注意したいですね。
リーディング1⃣の語順問題です。副詞、介詞、助動詞などが出題されるようです。文全体の意味を理解しないと解くことができない問題もあります。単なる語順問題ではなく、挿入する単語の意味も知っている必要があります。
リーディング2⃣は穴埋め問題です。( )内に入る言葉を選択します。成句や慣用句も出題されますし、意味の通じるような副詞なども出題されます。これは、選択肢の言葉を知っていないとなかなか難しいですが、文の意味をとらえることができれば、解くことができる問題もあります。
リーディング4⃣の長文読解です。文章を読む力が試されます。しかも、できるだけ早く文章を読む必要があります。このような場合には、まずは設問から読むことをおすすめします。長文読解の場合は、設問の文章の周りに答えがある場合が多いですので、設問から読み、その後長文を読むと、ああこのあたりが答えになるかなとわかると思います。
7、TECCの勉強法
TECCの勉強法といっても、HSKや中検と違い、試験がレベルで分かれているわけではなく、1000点満点のうちどれだけ自分がスコアを取得できるかということですので、勉強はこれまでの積み重ねによると思います。しかし、リスニング問題1⃣の数量や、リーディング問題の語順などは、対策ができます。そして、この試験は実践的なコミュニケーション能力を図るものですので、日常生活やネイティブの人が使う表現が大切になってきます。教科書通りの勉強もよいですが、普段からどれだけ中国語に慣れ親しみ、どれだけ聞きなれているかもスコアに大きくかかわってくるでしょう。
中国語のコミュニケーション力をつける方法
まず、このTECCはレベルが分かれている試験ではないため、試験対策としての勉強に加えて、中国語のコミュニケーション力や実践力をどう伸ばすにかについてもご紹介します。
中国に行くことが手っ取り早い実践力を身につける方法です。しかし、そう簡単に海外へ行くことはできませんよね。日本でももちろん中国語のコミュニケーション力を身につける方法はあります。会話力、日常用語、読み書きなど、少し細分化して勉強する必要がありますが、今ではインターネットで海外と簡単につながることもできるので、勉強法も色々です!例えば、
・中国人の友達を作る
・中国のニュースをみる
・中国SNSを活用して自分も投稿したりコメントしたりする
・中国のドラマや映画など動画をみる(ドキュメンタリーがおすすめ)
・中国語のエッセイや社会学的な本を読む
など、自分の身の回りを少し中国色に染めてみるのもいいかもしれません。そして、分からない用語や聞き取れなかったフレーズを、単位まで細かくチェックしてインプットしていくことです。好きな映画が一つできるだけで、中国語のスキルアップには効果絶大ですよ!
TECCのためのリスニング勉強法
TECCのリスニングは、まずは数字に強くなることです。単に数字が聞き取れるということではなく、単位、時間、日付などの基礎的な表現だけでなく、ネイティブが使うフレーズもしっかりと知っておかなくてはなりません。例えば、「差10分5点」とは、「5時10分前」ですので、数字に強くなるとは単に「5時」は「5点」と表記する、ということではなく、ネイティブ表現やより細かく表現の仕方をマスターする必要があります。また、過去問は必ず解いておきましょう。過去問を何度も繰り返すことで、傾向も見えてきますし、はじめて出会う単語も習得できます。さらに、リスニングでは、状況の聞き取りと長文の聞き取りを練習しておくようにしましょう。いつ、だれが、どこで、誰と、何をしている、どうしたか、どんなことが起こっているのかを、これもなんとなく聞き取れるのではなく、細かい部分まで聞き取れるとより高い点数を獲得できます。リスニングでは、内容がややこしく、出題される会話文や長文の展開が難しいことがありますので、注意しましょう。
□過去問を解く
□数字に強くなる
□状況の聞き取り
□長文の聞き取り
TECCのためのリーディング勉強法
リーディングでは、過去問がとても役にたつと思います。過去問を何度も解くことで、問題慣れしてくるので、時間との戦いにも勝つことができるようになります。せっかく実力があっても、時間が足りなくて残念な思いをした人もいるのではないでしょうか。そのようなことがないように、過去問で問題慣れしておきましょう。さらに、語順や文法は必須です。特に、同意語、類義語、多義語、介詞、副詞、助動詞、補語など、使い方をマスターしておく必要があります。また、成句や慣用句はたくさん勉強しておいた方がよいでしょう。成句や慣用句も出題されますので、せっかく問題文が読めても、選択肢で悩んでしまうのはもったいないですよね。最後に、長文は読み慣れておくようにしましょう。長文は最後の長文読解問題だけでなく、TECCの試験では文章がたくさん出てきますので、それをいかに正確に早く読むかが問われてきます。ですので、より実践的な文章をスラスラと読めるようになっているとよいですね。
□過去問を解く
□語順、文法
□成句、慣用句
□長文を読みなれておく
8、教材の紹介
実は、参考教材は公式ホームページで紹介されています(こちらからチェック)。その中の1冊と、他に文法書や成句をまとめてあるものもご紹介します。単語帳については、自分のレベルにあったものを準備するとよいですね。
TECCの事務局が正式に出している過去問題集です。しかも、そのまま掲載されているのではなく、模擬問題集として多少組み換えられた問題集です。
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成語がたくさん掲載されているハンドブックです。TECCでは、成句や慣用句も出題されますので、このような教材があると便利ですね。
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文法や語順をマスターしたいならば、こちらの文法書は調べるのにちょうどよいです。かなり細かく解説されていますので、1冊あるとよいですね。
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