第21課 「被」構文 受身文

今回は、受身文の「被」構文についてご紹介します。「被」構文は「~される」といった受身文で使われる一般的な介詞です。実は、この受身文には、他の介詞もあります。「被」の使い方をフレーズで覚えてマスターしたら、ぜひ他の介詞も覚えてみてください。特に、口語によく使われる介詞もありますよ!

もくじ
1、受身文とは
(1)受身文の「被」
(2)受身文の色々
2、受身文の肯定文について
3、受身文の否定文について
4、受身文の疑問文について
ポイントはここだ!

1、受身文とは

1、受身文とは

「〜によって〜される」という文を受身文といいます。英語などとは異なり、悪いニュアンスで使われることも多いです。介詞を用いて動作主とその動作が受動態になる文のことです。

    

(1)受身文の「被」について

中国語の受身文の代表的な例は、介詞の「被」を用いて「~される」を表す受身文です。その他にも、「让」「叫」を用いる場合もあります、構文の語順としては文法上違いはありません。主語+「被」+動作主+述語(動作主の動作)となります。しかし、それぞれ使い方の上では少し異なりますので、注意しましょう。この「被」は中国語の受身文ではかなりメジャーで参考書にもよく出てきますので、必ず押さえておくポイントでもあります。

語順の他に、もう一つ大きなポイントとして、動作主+述語の次に、「了」や目的語が来るということです。例外的に述語がそのまま単体で用いられる場合はあります。

例:我的钱包被小偷偷了。(私のお財布を泥棒に盗まれた。)

例文:主語++動作主+述語+(了・着・过/数量目的語・場所目的語等)
例文:我的钱包++小偷+偷+
wǒ bèi bà bà dǎ le 。
我被爸爸打了。
お父さんに殴られた。
zuó tiān wǒ bèi mā mā mà le 。
昨天我被妈妈骂了。
昨日お母さんに叱られた。

中国語ではすべてを受身文にしない
主語が人でない場合、受身文ではないけれども、日本語にするときには受身文のようになることがしばしばあります。中国語では、すべてを受身文にすることはありません。例えば、「行李已经发送了」という場合、日本語にすると「荷物はすでに発送された」となりますね。このように、日本語で受身文だったとしても、中国語に訳したときにはそうならないこともあります。

    

(2)受身文の色々

それでは、「被」以外の中国語の受身文を見ていきましょう。中国語の受身文は、「让」「叫」を用いて表すこともできます。実は、使い方にも少しだけ違いがあります。

どの受身文でも、中国語の受身文の場合は基本的に、迷惑なこと、被害にあったことなど悪いニュアンスで用いられることが多いです。しかし、「被」の場合は、最近では、悪くない意味でも使われることがあるようです。そして、この「被」の場合は、動作主を省略できることも大きな特徴の一つですので、覚えておきましょう。

「让」「叫」の場合は、こちらも基本的には悪いニュアンスの文で用いられます。しかし、動作主は省略せず、さらに口語で用いられる場合が多いです。

それぞれの用法

受身の介詞使われ方
bèi ・迷惑なこと、被害にあったこと
・現在は良い意味のことにも使われる
・受身側の動作主を省略できる
ràng ・迷惑なこと、被害にあったこと
・口語で用いられることが多い
jiào ・迷惑なこと、被害にあったこと
・口語で用いられることが多い

用法の例文

(悪いニュアンスの文)手机被女朋友弄坏了。
携帯を彼女に壊された。
(悪くないニュアンスの文)布被染了。
布は染められた。
招牌被台风吹飞了。
看板が台風によって飛ばされた。
准备的票叫他拿走了一张。
準備したチケットは彼に1枚持って行かれた。

他にも表現できる「〜される」受身文
「挨āi」の動詞で〜を受けるという意味にもなることがあります。例えば、「我挨了她一次批评」は、「私は彼女から一度批判された」という意味になります。「彼女から批判を受けた」ということですね。このように、受身形ではないけれども、「~される」という言い方をする中国語もあります。

     

2、受身文の肯定文について

中国語の受身文では、「被」「让」「叫」などの介詞を用いて、悪いニュアンスの意味を表現することが多いです。しかし、上述したように、「被」の場合は最近では悪くない意味でも用いられることがあるようです。

肯定文では、「~される(~された)」という動詞とその動作主の前に、「被」「让」「叫」を置きます。動作主の動詞は単体で用いられることはあまりありません。ですので、了・着・过/数量目的語・場所目的語などを動詞の後につけます。

文法:主語(主語節)+被/让/叫+動作主+動詞+( 了/着/过/数量目的語/場所目的語)

「被」

bēi zǐ bèi dǎ pò le 。
杯子打破了。
コップを壊された。
tā bèi shàng sī pī píng le yī dùn 。
上司批评了一顿。
彼は上司に一度批判をされた。
wǒ yī zhí zǒng bèi rén wù jiě 。
我一直总人误解。
いつも誤解されてばかりいる。

「让」

wǒ ràng mā mā mà le hěn duō 。
妈妈骂了很多。
お母さんにたくさん叱られた。
ràng wén zǐ dīng le 。
蚊子叮了。
蚊にさされた。
wǒ ràng tā piàn guò sān cì 。
他骗过三次。
彼に三度も騙されたことがある。

「叫」

zhào xiàng jī jiào rén xiū hǎo le 。
照相机人修好了。
カメラは修理された。
jiào lǎo shī shuō le jī jù 。
老师说了几句。
先生に少し叱られた。
zǎo shàng hěn zǎo jiào māo jiào xǐng le 。
早上很早猫叫醒了。
朝早く猫に起こされた。

使役動詞との違いについて
让や叫は、使役動詞にも用いられる。使役文も受身文も兼語文ですので、文法上の見分けはあまりつかず、意味や内容から判断するしかありません。

    

3、受身文の否定文について

中国語の受身文の否定形は、介詞の前に没、没有、不、不会などのような否定の副詞や助詞を入れます。「没/没有~过」で「~したことがない」、「主語+不/不会被+動作主+動作+(了など)」で「~されない(~されなかった)」という言い方になります。

文法: 主語(主語節)+不/没+被・让・叫+動作主+動詞(+了など)
wǒ méi yǒu bèi qī fù guò 。
没有被欺负过。
いじめられたことがない。
kè běn jī hū bú huì bèi shǐ yòng 。
课本几乎不会被使用。
教科書はほとんど使われないよ。

    

4、受身文の疑問文について

受身文の疑問形では、文末に「吗」を置く諾否疑問文と、疑問詞疑問文とがあります。ただし、疑問文の場合は、日本語では受身文の「~される(~された)」であっても、中国語の疑問文にすると受身文の形ではなくなる場合がありますので、注意をしましょう。中国語の受身文は基本はあくまで悪いニュアンスということと、他にも色々な言い方があることを念頭に置いておきましょう。

諾否疑問文

bèi lǎo shī xùn chì le má ?
老师训斥了
先生に怒られた?
nǐ bèi gōng sī jiě gù le má ?
公司解雇了
解雇されましたか?

疑問詞疑問文

nǎ lǐ bèi dǎ le ?
哪里打了?
どこを叩かれたの?
wéi shèn mǒ bèi jiě gù le ?
为什么解雇了?
なぜ解雇されたのですか?

    

 ポイントはここだ!



「被」構文の受身文について

1、「被」構文といわれる中国語の受身文は、基本的には悪いニュアンス(被害、迷惑なこと)に用いられることが多いが、最近では悪くない場合にも用いられる。
2、基本形は、「主語+被+動作主+動作+(了/着/过/目的語など)」であり、「~によって~される(された)」という文になる。
3、「被」の場合は、動作主を省略することができる。
4、「被」の他に、「让」「叫」の介詞も中国語の受身文として用いられるが、動作主は省略することができない。また、この2つについては、悪いニュアンスの文がほとんどである。
5、「被」の受身文よりは、「让」「叫」のほうが口語的である。
 

否定文と疑問文について
1、否定文は、「被」「让」「叫」の前に、没、没有、不、不会などの否定する助詞を置く。
2、疑問文は、文末に「吗」を置くの諾否疑問文や、疑問詞疑問文がある。