第6課 存在文・場所代名詞・方位詞

ここでは、「在」「是」などの存在文、場所代名詞、方位詞について紹介します。どれも中国語の文章によく出てくる言葉ですので、使い方をマスターしましょう!

もくじ
1、存在を表す「在」
(1)肯定文
(2)否定文
(3)疑問文
(4)存在を表す「有」と「在」の違い
2、存在を表す「是」
3、場所代名詞
(1)場所代名詞のいろいろ
(2)場所代名詞の使い方
4、方位詞
(1)方位詞のいろいろ
(2)方位詞の使い方
ポイントはここだ!

1、存在を表す「在」

1、存在を表す「在」

特定の、既知のものの存在を表現する場合、動詞「在 zài 」を用います。その特定の人や物が「~にあります」「~にいます」という存在を表すときに使います。ここでポイントなのは、「特定」ということです。特定でない場合は、「有」を使って表す場合が多いです。※「有」との使い方の違いについては(4)を参照

    

「在」については、

動詞の在…「あります」「います」といった主語の動詞の役割をはたす
副詞の在…ある動作の継続を表すときに使う
介詞の在…場所や時間、状態の前に置く介詞

などの主な使い方があります。ここでは、「在」自体が動詞となる存在を表す在を紹介します。

使い方には、

肯定文…あります、います
否定文…ありません、いません
疑問文…ありますか、いますか

などがあります。
また、大切なポイントとして、存在を表す「有」との違いも必ず確認しましょう。

     

(1)肯定文

存在する人または物事が主語となります。場所を表す名詞または代名詞は、動詞 「在 zài」 の目的語として、動詞の後に置きます。

文法:主語+在 zài+場所を表す名詞・代名詞
你的书在书包里。 nǐ de shū zài shū bāo lǐ 。 あなたの本はカバンの中にあります。
报纸在茶几上。 bào zhǐ zài chá jī shàng 。 新聞はティーテーブルの上にあります。
他在家里。 tā zài jiā lǐ 。 彼は家にいます。
她们在北京。 tā men zài běi jīng 。 彼女たちは北京にいます。

    

(2)否定文

存在を表す否定文では、「不」や「没」を用います。特に、「没」を使うと過去に存在していたことを表します。ただし、存在文以外での「没」の使い方では必ずしも過去のことを表すとは限りません。例えば、所有の「有」の場合、「我没有钱(お金はないよ)」は過去のことではありませんね。

文法: 主語+不在 bú zài(没在méi zài)+場所を表す名詞・代名詞
妈妈不在家。 mā ma bú zài jiā 。 母は家にいません。
妈妈昨天没在家。 mā ma zuó tiān méi zài jiā 。 母は昨日家にいませんでした。

    

(3)疑問文

「在」を用いた存在を表す文では、疑問文は3種類あります。「吗」を使った言い方、「在不在」を使った言い方、「在~不在」を使った言い方です。例えば、以下「彼は宿舎(寮)にいますか?」という文で確認しましょう。

文法1: 主語+在 zài+場所+吗ma?
他在宿舍吗? tā zài sù shè mɑ ?
文法2: 主語+在不在zài bú zài+場所?
他在不在宿舍? tā zài bú zài sù shè ?
文法3: 主語+在 zài+場所+不在bú zài?
他在宿舍不在? tā zài sù shè bú zài ?

ちなみに、答えるときには、どれも「在」「不在」のどちらかで答えることができます。

zài bú zài
⇒ 在 。 / 不 在 。

    

(4)存在を表す「有」と「在」の違い

中国語で存在を表すときに、「有」もありましたね。「在」との違いは、ズバリ特定なものか、そうでない不特定なものかで使い分けることができます。日本語にすると「メガネが机の上にあります」と「机の上にメガネがあります」と同じ意味になりますが、中国語では少しニュアンスが異なります。

例1:

特定的な「在」不特定的な「有」
主語(物、人)+在+目的語(場所) 主語(場所)+有+目的語(物人)
yǎn jìng zài zhuō zǐ shàng
眼镜在桌子上。
zhuō zǐ shàng yǒu yǎn jìng 。
桌子上有眼镜。
メガネが机の上にあります。
(特定的なメガネのことをいう文章)
机の上にメガネがあります。
(メガネは不特定な文章)

例2:

特定的不特定的
bào zhǐ zài chá jī shàng 。
报纸在茶几上。
chá jī shàng yǒu bào zhǐ 。
茶几上有报纸。
新聞紙がティーテーブルの上にあります。
(新聞紙が発言者の中でイメージされて特定的なものである)
ティーテーブルの上に新聞紙があります。

    

「在」と「有」で言い換えができない場合
ただし、「他在家里」は「×家里有他」とは言いません。「有」で存在を表す場合は、「主語+有+目的語」の「目的語」の部分が不特定でないといけませんので、そこに「他(彼)」といった特定的な単語を入れることはできません。例えば、「家里有人」ならば「人」は不特定なので、文章として正しいですね。

    

2、存在を表す「是」

2、存在を表す「是」

動詞の「是」には本当にたくさんの使い方があります。その中で、存在を「是」を使って表わすことができます。主語+是+人、物事の語順で、主語(どこに)+是(~がある)+人、物事(何が)というニュアンスですが、実際に日本語にすると、単に「~(方位詞)が~(人、物事)です」となります。ポイントは、主語に方位詞が来ることです。

    

文法: 主語(方位詞)+是shì+存在している人・物事
路的北边是天安门。
lù de běi biān shì tiān ān mén 。
路の北側が天安門です。
前边是我们公司 。
qián biān shì wǒ men gōng sī 。
前にあるのが私たちの会社です。
外面都是自行车。
wài miàn dōu shì zì xíng chē 。
外は自転車ばかりです。

    

3、場所代名詞

3、場所代名詞

存在を表す文の中で、重要なのが場所と方位を表す表現です。これを間違えてしまうと、どこに何があるのかが分からなくなってしまいます。場所代名詞とは、「ここ」「そこ」など日本語のこそあど言葉のことですが、分類が異なりますので注意が必要です。

    

(1)場所代名詞のいろいろ

中国語の場所代名詞は日本語のコ、ソ、アの三区分と違い、 「这zhè」「 那nà」の二区分となります。日本語の「こそあど」の「こそあ」の方向を示す指示代名詞のうち、中国語ではそれが「这zhè」「 那nà」の2区分となり、「这zhè」(这儿、这里)は「ここ」とも「そこ」とも文章上は訳すことができます。「这zhè」「 那nà」は指示代名詞にも出てきましたが、この場合、「儿」「里」とともに用い、場所代名詞とします。※指示代名詞に分類される場合もあります。

近称遠称疑問
ここ、そこそこ、あそこどこ
这儿zhèr 那儿nàr 哪儿nǎr
这里zhè li 那里nà li 哪里nǎ li

    

(2)場所代名詞の使い方

場所代名詞の使い方は、様々です。存在の「有」の文の主語にもなりますし、「在」の存在文で目的語となります。また、場所を表さない名詞にくっ付けて、「~のところ」という場所の要素をもった名詞を作ることができます。

存在を表す「有」

zhè ér yǒu yì jiā chāo shì 。
这儿有一家超市。
ここにスーパーがあります。

存在を表す「在」

yóu jú zài nǎr ?  
邮局在哪儿? (郵便局はどこですか?)
yóu jú zài nàr 。
⇒ 邮局在那儿 。 (郵便局はあそこです。)

場所を表わさない名詞に 「 这儿zhèr 」 「 那儿nàr 」 をつけると場所化する

nǐ de shǒu jī zài wǒ zhèr 。
你的手机在我这儿 。
あなたの携帯はわたしのところにあります。
nǐ de shū zài lǎo shī nà r 。
你的书在老师那儿 。
あなたの本は先生のところにあります。

「 这儿zhèr 」 「 那儿nàr 」 「 哪儿nǎr 」 が北方で多く用いられ、 「 这里zhè li 」 「 那里nà li 」 「 哪里nǎ li 」 は南方で多用されるという傾向があります。意味や用法上の違いが特にありません。

    

4、方位詞

4、方位詞

方位詞は名詞です。方位詞は方向や相対的な位置関係を表します。方位詞には「単純方位詞」と「合成方位詞」があります。方向、方角、位置、場所、範囲などを表します。

    

(1)方位詞のいろいろ

方位詞には2種類あります。特に合成方位詞には使い方のルールがありますので、みていきましょう。

単純方位詞…単体で方位を示すことができる名詞

合成方位詞…単純方位詞の前後に「辺」「面」などの漢字を加えて構成する名詞

nà gè zài yǐ zǐ xià miàn 。
那个在椅子下面。
それは椅子の下にあります。

この合成方位詞は、今回は単純方位詞の後にくっつける「 -边 bian 」「 -面 mian」「  -头 tou 」を紹介します。ただし、そのほかにも、単純方位詞は

「以」(単純方位詞の前に)
「之」(単純方位詞の前に)
「方」(単純方位詞の後に付けて方角を強くいう場合)
「部」(単純方位詞の後に付けて部分を強くいう場合)
「侧」(単純方位詞の後に付けて「側」と訳す場合)

などがありますので覚えておきましょう。

ちなみに、「 -边 bian 」「 -面 mian」「  -头 tou 」の意味の上での違いは、大きくはありません。しかし、例えば「请这边走(どうぞこちらへ)」のように決まり文句のようなものもありますので、注意してください。

合成方位詞1合成方位詞2合成方位詞3
単純方位詞 -边 bian -面 mian  -头 tou
里 lǐ
(中、内側、内部、中の方)
里边里面里头
外 wài
(外、外側、表)
外边外面外头
前 qián
(前、前方、先)
前边前面前头
后 hòu
(後ろ、後方、後ろの方)
后边后面后头
上 shàng
(上、上の方、表面)
上边上面上头
下 xià
(下、下の方)
下边下面下头
左 zuǒ
(左側、左の方)
左边左面
右 yòu
(右側、右の方)
右边右面
东 dōng
(東、東側、東の方)
东边东面
南 nán
(南、南側、南の方)
南边南面
西 xī
(西、西側、西の方)
西边西面
北 běi
(北、北側、北の方)
北边北面
旁 páng
(そば、わき)
旁边

合成方位詞について
合成方位詞は単純方位詞の前後に違う漢字を加えて作ることができますが、作り方にはルールがあります。好きなように、前や後に漢字を付けることはできません。
✅単純方位詞の前…以上、以外、之前、之上など
✅単純方位詞の後…上の一覧表にある通り、西辺、后面など
✅2つの単純方位詞をくっ付ける…南北、里外など
✅合成方位詞にさらに違う漢字が加わる…左上头、东北方など

    

(4)方位詞の使い方

それでは、具体的に方位詞をどのように文書に付け加えていけばよいのか見ていきましょう。「这儿有一家超市」のように、方位詞はそのまま主語にもなりますが、たいていは場所を表わさない「桌子」 「房间」などの普通名詞の後ろに方位詞をつけて場所の機能を付加する使い方が多いです。

ただし、方位詞をつける名詞には制限があります。名詞自体が場所を表す場合、くっ付けることができません。逆に、名詞に場所の意味が全く含まれない場合は、付けなければなりません。

存在文で方位詞を付けなければ意味が通じない場合
桌子、口袋、书架、椅子など単なる名詞

zhuō zǐ shàng yǒu yī běn shū 。
桌子上有一本书。
机の上に本があります。

方位詞を付けてはいけない場合
北京、日本などの国名や地名   

wǒ zài běi jīng zhù le yī tiān 。
我在北京住了一天 。 (×我在北京里住了一天。)
北京に一日泊まった。

どちらでもよい場合
学校、家、邮局など場所の意味を含む名詞

fáng jiān lǐ yǒu liǎng gè xiǎo hái 。
房间里有两个小孩。
部屋に子どもが2人います。

    

   ポイントはここだ!



存在を表す「在」と「是」
1、特定のものが、「主語+在 zài+場所」でどこにあるかを表すことができます。
2、存在文「有」との違いは、特定が不特定がです。「有」の場合は、存在文として「主語(場所)+有+もの」で表します。
3、「主語+是+人、物」で、存在を表すこともできます。


場所代名詞
1、日本語の「こそあど」言葉の3区分のうち、中国語ではそれが「这zhè」「 那nà」の2区分となり、「这zhè」(这儿、这里)は「ここ」とも「そこ」とも文章上は訳すことができます。
2、場所の意味を含まない名詞とくっついて、「~のところ」という存在を表す文を作ることもできます。


方位詞
1、方向詞には、単純方位詞と合成方位詞があります。
2、合成方位詞は、単純方位詞の前後に違う漢字をくっつけて方向を表します。合成方位詞の作り方にはルールがあります。
3、方位詞は名詞の後にくっつけて、場所的な意味を含んだ名詞を作り出すことができます。ただし、名詞自体に場所的な意味が含まれている場合には、つけることができません。