第5課 所有を表す「有」 と存在を表す「有」

ここでは、「有」という動詞の所有と存在の表し方について紹介します。「有」という動詞には色々な意味がありますが、所有と存在の「有」を使いこなすことができれば、とても便利な中国語となりますので、ぜひ覚えましょう!

もくじ
1、所有・存在の「有」について
2、所有を表す「有」
(1)肯定文の作り方
(2)否定文の作り方
(3)疑問文の作り方
3、存在を表す「有」
(1)肯定文の作り方
(2)否定文の作り方
(3)疑問文の作り方
ポイントはここだ!

1、所有・存在の「有」について

1、所有・存在の「有」について

「有」という動詞には、色々な意味がありますが、特に基本的で大切な使い方として、所有と存在の意味を表す場合があります。所有は、「~を持っている」「~がいる」と訳すことができます。存在は、「~がある」「~がいる」と訳すことができます。英語では「家の中に一匹猫がいる」という場合「in the house」となるかもしれませんが、中国語では「家里有一只猫」のように「有」という動詞を使って表わすことができます。

      

「有」の動詞には、

所有…「主語(人)+有+目的語」が基本
存在…「主語(場所)+有+目的語(存在する人・物)」が基本
※その他にも、程度の「有」、天候の変化が起こる「有」、「懐妊する」などのたくさんの意味があります。

肯定文…「~を持っています、~がいます」「~があります、~がいます」 
否定文…「~を持っていません、~はいません」「~はありません」
疑問文…「~を持っていますか、~がいますか」「~がありますか」

があります。

      

2、所有を表す「有」

「持っている」、「いる」という所有の意味を表す時には、動詞「有 yǒu 」を用います。家族について「姉がいる」などの言い方にも使うことができます。

(1)肯定文の作り方

「有」を使った肯定文では、「有」はこの場合は動詞として用いていますので、主語の後に置きます。そして、「有」の後にその目的語を置きます。

基本の形:主語(人・団体・動物)+有+(限定語)+目的語(人・物など)

限定語とは、主語や目的語の情報を説明する言葉のことです。この場合は目的語の説明が入ります。例えば、「我有贵一点的手机」の場合は「贵一点的(ちょっと値段が高い)」という部分が限定語となります。また、所有の「有」の場合は、主語が人、団体、動物などのことが多いです。

文法:主語+有+(限定語)+目的語
我有手机 。 wǒ yǒu shǒu jī 。 私は携帯を持っています。
我有两部手机 。 wǒ yǒu liǎng bù shǒu jī 。 私は2つ携帯を持っています。
她有一个妹妹。 tā yǒu yí gè mèi mèi 。 彼女には妹がいます。

    

(2)否定文の作り方

「有」の否定文では、「没méi」を使って否定を表します。「不有」とはいいません。「〇我没有电脑」「×我不有电脑」(パソコンは持っていません)。

文法:主語+没有+(限定語)+目的語
我没有手机 。 wǒ méi yǒu shǒu jī 。 私は携帯を持っていません。
她没有妹妹。 tā méi yǒu mèi mèi 。 彼女には妹はいません。

    

(3)疑問文の作り方

「有」を使った疑問文の作り方は2種類あります。「吗mɑ」を文末につける場合と、反復疑問文「有没有」です。

文法1:主語+有+(限定語)+目的語+吗?
nǐ yǒu nǚ péng yǒu mɑ ?
你有女朋友吗 ? (彼女はいますか?)
yǒu 。 / méi yǒu 。
⇒有 。 / 没 有 。
文法2:主語+有+没有+(限定語)+目的語?
nǐ yǒu méi yǒu nǚ péng yǒu ?
你有没有女朋友? (彼女はいますか?)
yǒu 。 / méi yǒu 。
⇒有 。 / 没 有 。

     

所有の「有」と存在の「有」の違い
まず、大きな違いとして、意味が違いますね。何かを誰かが所有しているときと、どこかに何かがある場合と意味が異なります。また、主語に注目してみましょう。所有の「有」では、人が多いのに対して、存在の「有」では「壁には絵があります」のように、主語が場所です。

     

3、存在を表す「有」

「有 yǒu 」は所有のほか、(ある場所)に(人・物)がある/いる、つまり存在していることを表します。主語には場所が用いられます。場所というと中国語では「在(~で、に)」がありますが、「一张画儿」、「一只猫」のような不特定の、未知の、あるいは話し手が特に特定しようと思わないものは動詞の「有 yǒu 」 を用いることが多いです。

(1)肯定文の作り方

肯定文は、場所+有の後に、存在する人や物、動物などを置きます。この語順は覚えておきましょう。

文法: 主語(場所)+有+存在する人・物
那儿有很多人nà r yǒu hěn duō rén 。 あそこに人がたくさんいる。
东京有很多河 。dōng jīng yǒu hěn duō hé 。 東京にはたくさん河がある。
北京有很多名胜古迹。 běi jīng yǒu hěn duō míng shèng gǔ jì 。 北京には有名な古跡がたくさんある。
墙上有一 张画儿 。 qiáng shàng yǒu yì zhāng huà r 。 壁に1枚の絵がある。
家里有一只猫。 jiā lǐ yǒu yì zhī máo 。 家の中に猫が1匹いる。

    

(2)否定文の作り方

否定文では、「没有」を用いて文章を作ります。~がいない、~がない、~がありませんというときに使います。

文法: 主語(場所)+没有+存在する人・物
教室里没有人。jiào shì lǐ méi yǒu rén 。 教室には人がいません。
这附近没有饭店。 zhè fù jìn méi yǒu fàn diàn 。 この近くにホテルはありません。
桌子上没有眼镜。zhuō zǐ shàng méi yǒu yǎn jìng 。 机の上にメガネはありません。
现在没有人。xiàn zài méi yǒu rén 。 今誰もいません。
天上没有一丝云彩。tiān shàng méi yǒu yì sī yún cǎi 。 空には雲が一つもありません。

    

(3)疑問文の作り方

「有」を使った疑問文の作り方は2種類あります。「吗mɑ」を文末につける場合と、反復疑問文「有没有」です。

文法1:主語(場所)+ 有 +存在する人・物+吗?
nǐ jiā lǐ yǒu kòng diào mɑ ?
你家里有空调吗?
あなたの家の中にエアコンはありますか?
文法2:主語(場所)+ 有 +没有+存在する人・物?
nà biān yǒu méi yǒu fàn guǎn ?
那边有没有饭馆?
あのあたりにレストランはありますか?

    

「上」「里」などの場所の位置を意味する方位詞について
例えば、「桌子上没有眼镜」や「你家里有空调」のように、主語の場所と動詞の「有」の間に、「上」や「里」といった方位詞をつけるものがあります。特に、机やいす、壁などは一般的な名詞ですので、方位詞を必要とします。
ただし、方位詞がついていないものもあります。これは、「那边」「北京」などもともとそれ自体が場所の意味を強く持っているものには、方位詞はつけません。例えば、「×那边里」「×北京里」とはいいません。
また、家、教室、公園など場所の意味を含んでいるものは、方位詞をつけてもつけなくてもよいです。

      

 ポイントはここだ!



「有」という動詞について

1、「有」という動詞には色々な意味がありますが、特に「所有」と「存在」の意味がよく出てきます。

所有の「有」
1、所有の「有」の場合、「主語+有+目的語」が基本の形です。「~が~を持っている」というイメージが強いです。主語は、人や団体などが入る場合が多く、目的語の前に限定語が入ることも多いです。
2、否定文は「没有」を用います、「不」は用いません。疑問文では2種類あり、「有~吗」「有没有~」という聞き方をします。

存在の「有」
1、存在の「有」の場合、「主語+有+目的語」が基本の形なのは、所有の「有」と同じです。「~では~がある」というイメージが強いです。主語には場所が入り、目的語には存在する人や物が入ります。
2、否定文と疑問文は所有の「有」と同じ作り方をします。
3、主語の部分に入る場所については、方位詞をつけるもの、つけないもの、どちらでもいいものがあります。